特長
LOI はLeyton Obsessional Inbentoryの略で、強迫症状と強迫性格傾向を測定する69項目(一部2段階)の自己評価質問紙です。Cooper,J.(1970)の原著で英国を中心に広く使用されています。日本版は、北里大学東病院グループ福山嘉綱、種田真砂雄、高見堂正彦で構成し、学生(男性201名、女性136名)、社会人(男性72名、女性190名)のサンプルデータで標準化しています。
★ 洗浄強迫・反復強迫・確認強迫・整頓強迫など多種多様な強迫の諸症状を幅広い症状の
質問項目でチェックし、強迫症状46項目中34項目と強迫性格傾向23項目中4項目に「ハイ」と
回答している場合、それらの項目には、さらに追加質問があり、抵抗意識(5段階)と障害
意識(4段階)を評価します。
★ 採点結果は「強迫症状」・「強迫性格傾向」・「抵抗意識」・「障害意識」の4尺度の得点を
得ることができ、強迫性障害(強迫神経症)だけでなく、摂食障害・統合失調症・うつ病・器質性
精神障害などの病状にともなう強迫症状も測定できます。
★ DSM-Ⅳの診断基準の第一軸に規定する症状を測定し、精神療法(森田療法や行動治療法
等)や薬物療法(クロミプラミン等)の治療効果の測定に高い感受性が認められています。
(*再検査法による信頼性は症状得点r=0.908、抵抗得点r=0.793、障害得点r=0.900と高い相関が示されました)
★ 日本版回答用紙は、両面から記入すれば、自動的に内側の記録用紙に転記されて、4尺度
別に楽に得点集計が出来るようになっており、実施もやさしいので、集団のスクリーニングテス
トとしての使用にも適します。