特長
子どもの問題行動と親の育児困難感を同時に評価できる質問紙。
子どもの日常の問題行動の内容と程度及び養育者の育児に関する困難感を、包括的かつ具体的に把握することが出来る質問紙。
子どもの問題行動を量的にとらえる強度スコアと養育者の育児困難感をとらえる問題スコアの2つのスケールから構成。
年齢限定的な行動や親によって観察できない行動を除外し、出来る限り年齢に非特異的で非病理的な用語を採用している。
項目数は36項目で、質問紙への回答は親などの養育者が行う。回答・採点は5分~10分程度で迅速に行える。
一般的なペアレンティング養育プログラムや子どもをターゲットとした治療プログラムの効果を中長期的な視点で評価するためにも有用
親子相互交流療法(Parent-Child Interaction Therapy:PCIT)にとっては必須の評価尺度。
子どもの問題行動の評価と親の育児困難感の評価の組み合わせをみることで、親のペアレンティング・スタイルを推測することも可能。
児童相談所、女性相談センター、病院小児科、など幅広くご利用いただける検査。
【ECBI使用マニュアルより】
「言うことを聞かない」「乱暴」「落ち着かない」「ぐずぐずする」などは小さな子どもにとっては言わばおなじみの行動ですが、その程度が著しく、親が管理できないと、家庭内や公共の場で様々な軋轢がおきてきます。また、そのような行動が、注意欠如・多動性障害や自閉症スペクトラム障害などの発達障害や反応性アタッチメント障害・脱抑制型社会交流障害などの子どものトラウマ関連障害を背景に起きてくることもあります。子どもの年齢が上がるにつれ、これらの問題行動がより深刻な反抗挑戦性障害・素行障害や行動化に繋がっていくこともあるため、事例化した場合は深刻化する前にできるだけ早く現状を把握し、場合によって治療や療育の場に繋げていくことが重要です。ECBIは子どもの行動上の問題と親の育児困難感を同時に評価することが出来る簡便な評価尺度であり、臨床や地域保健などでのスクリーニングや、介入的治療の進捗度の把握など様々な場面に活用できます。