特長
KKSI(Kupperman 更年期障害指数)は、英国のH.S.Kuppermanが1953年に発表した更年期障害指数で、阿部徹良らが1969年に日本版を発表し、正式に出版されました。
発表以来30年にわたり日本の婦人科領域で最も広く使用され、臨床的妥当性が認められています。(阿部変法の信頼性は、クローンバックのα係数で、0.848と高い内的整合性を示しています。)
★ 更年期障害治療上の結果判定を、数値で客観的に行うことができ、治療経過中に指数を治療
開始前の指数と比較することによって、更年期障害症状全体や特定の症状群の重症度の
変化を容易に知ることができます。また、指数変化率から治療効果の症例間比較も可能で
す。
★ 閉経前118例、閉経後76例のデータによる重症度評価段階基準。血管運動神経障害様症状
では症状項目を4つに増やし、知覚異常・不眠・神経質では、それぞれの症状項目を2つにして
います。それらの症状項目の中の最高値をその症状群の最高重症度として設定しました。(11
症状群は原著と同じですが、質問する症状は日本人に特徴的な症状を追加した17症状として
います。)
★ 新形式の回答用紙は、患者が回答を記入すると記録用紙に転記される複写式です。
迅速に更年期障害指数を得ることができ、外来での処理効率を高めることができます。
★ 記録用紙の裏面には「更年期障害指数の経過観察表」があるので、治療経過と併用した
心理テストの記録もできます。評価は、誰が行っても一定に得られ、他の施設で行った結果に
ついても同一の観点での検討が可能です。
★ 質問項目の数は17項目。症状群は「血管運動神経障害様症状」、「知覚異常」、「不眠」、
「神経質」、「ゆううつ」、「めまい」、「倦怠・疲労」、「関節痛・筋肉痛」、「頭痛」、「動悸」、「蟻走
感」の11グループに分けられています。各グループを5段階評価の判定基準で症状の重症度を
判断します。