認知処理能力だけでなく、基礎的学力を個別式で測定できる日本初の検査 (1) 子どもの知的活動を認知処理過程と習得度から測定し、検査結果を教育的働きかけに結び付けて活用。
(2) 幼児や障害のある子どもでも知的活動を公平に測定。特に、発達障害児のアセスメントに有効。
(3) イーゼル(問題掲示板)の使用により、マニュアルなしで適切に実施。
(4) 非言語性尺度が用意されており、難聴児や言語障害がある場合でも、妥当なアセスメントが可能。
(5) 検査用具がカラフルで工夫されており、子どもの興味が持続するように構成。
旧「K-ABC」との大きな違い (1) 教育的または心理的な問題を抱える子どもに関わりの深い、継次処理、同時処理、計画、学習、流動性推理や結晶性などの幅広い能力を測定できる。
(2) ルリア理論およびキャッテルーホーンーキャロル理論という二つの最新の理論モデルに基づいて作成されており、検査結果を、異なった相補う視点から解釈することができる。
(3)認知尺度および習得尺度の充実・発展により、認知機能と習得度の関連性がより詳細に評価でき、発達障害児など障害児の指導に活用できる。
(4)K-ABCは12歳が上限であったが、KABC-Ⅱでは上限が18歳まで延長されている。
(5)行動観察チェックリストが各下位検査に導入され、解釈にかかわる特徴的な受験態度についての観察結果を検査者が記録できる。
(6)強い能力や弱い能力を特定するにあたって、個々の下位検査レベルでの比較にとどまらず、より信頼性が高く強固な下位検査群レベルでの比較を重視している。
(7)認知検査、習得検査の双方を行って総合的評価を行うほか、いずれかの検査のみと他の心理検査とのクロスバッテリーを行うことも可能である。
日本版KABC-Ⅱの構成 ※年齢によって実施する検査の数は異なります
【ルリア理論に基づくカウフマンモデル】
認知尺度 11の下位検査
継次尺度・・・ | 3下位検査 |
同時尺度・・・ | 4下位検査 |
学習尺度・・・ | 2下位検査 |
計画尺度・・・ | 2下位検査 |
習得尺度 9の下位検査
語彙尺度・・・ | 3下位検査 |
読み尺度・・・ | 2下位検査 |
書き尺度・・・ | 2下位検査 |
算数尺度・・・ | 2下位検査 |
【CHCモデル】
長期記憶と検索/Glr・・・ | 2下位検査 |
短期記憶/Gsm・・・ | 3下位検査 |
視覚処理/Gv・・・ | 3下位検査 |
流動性推理/Gf・・・ | 2下位検査 |
結晶性能力/Gc・・・ | 3下位検査 |
量的知識/Gq・・・ | 2下位検査 |
読み書き/Grw・・・ | 4下位検査 |
KABC-Ⅱ:Kaufman Assessment Battery For Children Second Edition