特長
自閉症・LD・ADHDなどの場面状況認知やソーシャルスキル獲得に困難を抱える子どもたちへの支援指導を念頭に作成した絵カードです。
●「身近な出来事の意味」や「場面・状況にふさわしい行動」、「相手の気持ち」等を学ぶことができ
ます。
●裏面には指導のヒントなどの簡単な説明が書かれています。
●幼年版は就学前、中高生版は中学生・高校生、他の絵カードは小学生を主な対象として作られ
ています。
このSST絵カードでは、中高生あるいはそれ以上の年齢の人たちが直面するであろう対人社会的な困難場面を選定しました。 一般的に、人は行動の前に目の前の事象・事物の関連づけをしたり、知識・経験と照らし合わせたりしながら、まずはその場の状況を読みとります。そこに読み違いがあれば、その後の行動が場違い、非社会的、反社会的なものになってしまうおそれがあります。又、それらの行動は中学、高校と年齢が進むにつれて、失笑や厳しい批判や非難の対象になっていくという現実もあります。
このSST絵カードは、子どもたちに事物・事象間の関連づけや参照作業の必要性に気付かせたり、場面状況の読みとりや適切な対処の方法を知らせたりするためのものです。ルールや常識や不文律などを学習することで、社会や人への安心感を育んでいくことも意図しています。
留意したいのは、定型発達(多数派)の社会に適合したこれらのルールも、そうでない子たちには理解や受容が困難であったりする可能性もあることです。" あなたの感じ方とは違うかも知れないけれど、このやり方を知っておくと便利だよ"と敢えてその子に提案することでもあるのです。ルールや常識や暗黙の了解、不文律などを知ることは、その子が社会でより楽に生きていくために必要なことでもあるからです。そのような視点を大切に、この絵カードを活用して下さることを願っています。
(本文より抜粋)
【イラスト概要】
(1) 「Aさん、Bさん、Cさんには、お土産を買ってきました」
(2) 「さっき、友だちにはお土産を渡していたでしょう。どうして私にはくれないの?」
(3) 「このお土産いらない!! 使わない!! 返す」
(4) 「本当は一万円だけれど、特別に千円にしておくよ」 「安い。買おう」
(5) 「○○さん、交通事故で大怪我をしたのですか。では、明日お葬式かもしれないです
ね」
(6) 「これ、とても安かったから、あなたのも買ってきておいたよ。はい、五千円ちょうだい」
(7) (約束の時刻に遅れてしまった。でも、とても大事な用事があったのだから、待ってもらっ
て当然。別に謝る必要はない。)
「さあ、行きましょうか」
(8) 「あなたのお母さんって、とても太っているね」
(9) 「アンケートです。記入してください」 「アンケートに、答えるだけで良いのね」
(10) 「そこの会社のアンケートに答えるだけ? すぐに終わるなら行っても良いですよ」
(11) 「財布を落としたので電車代を貸して下さい」(困っている人を助けるのは良いこと。)
「三百円ならありますよ」
(12) 「バニラソフト、一つ下さい」
(13) 「ここに入っていた財布がない! だれが私のお財布を盗ったの!」
(14) 「わあ、すごい!」
(15) 「ぼくの家で少し休んでいかないか?」
「うん、ちょっと疲れているからひと休みしようかな」
(16) 「ああ、座れて良かった。荷物も置けるぞ」
(17) 「他に一緒に帰る人がいないから、あなたと帰ろう。本当は、あなたとは帰りたくないけ
どね」
(18) 「このケーキ、おいしそう。ふたつ取ろう!!」
(19) 「何か書くものを持っている?」 「はい持っています。可愛いシャーペンでしょう!」
(20) 「お金を持っている?」 「はい、持っています」
(21) 「かばんを無くしてしまったのです。中には、生理用のナプキンが入っています」
(22) 「わあ、いいなあ。この曲もこの曲もこの曲も聴きたい!」
*この商品は一般の方でもご購入いただけます。