特長
自閉症・LD・ADHDなどの場面状況認知やソーシャルスキル獲得に困難を抱える子どもたちへの支援指導を念頭に作成した絵カードです。
●「身近な出来事の意味」や「場面・状況にふさわしい行動」、「相手の気持ち」等を学ぶことができ
ます。
●裏面には指導のヒントなどの簡単な説明が書かれています。
●幼年版は就学前、中高生版は中学生・高校生、他の絵カードは小学生を主な対象として作られ
ています。
ルールやマナー、社会の中で生活していく上でのスキルは、普段の生活の中で少しずつ教えられたり、周囲をお手本としながら自ら学んでいったりするものです。しかし、それが困難なタイプの子には、SSTの場を設定して補っていくことが必要です。 はじめに“絵カードに描かれた状況”が、登場する子どもにはどう見えているのかを提示し、“絵カードの中の他の情報”を読みとったり、“一般的社会的な事実や見解“と照らし合わせたりすることで、その子のその見え方の誤解を一つひとつ解いていきます。
勿論、ここに描かれたもの以外にも、子どもたちの生活の中には、その言動が周囲に不快感を与えたり、逆に、被害を被ったりする場面は沢山あると思います。この絵カードに描かれたものは、その中のほんの一握りの場面です。しかし、この絵カードでの指導をインストラクション(言語的教示)と位置づけるなら、それに続くモデリング(見本の提示)リハーサル(模擬場面)を経ることで、場面の捉え方や対処法をより現実に即したものにし、役立てていくことは可能です。それら一連の指導や活動の中で、子どもたちに自分の取るべき行動を選択したり決定したりする力を育てていきたいと願い製作されました。
この絵カードには、もうひとつの目的があります。それは、指導者をはじめとした周囲の大人も、このカードを通して子どもたちの状況認知の弱さやそれに伴う困難を知り、関わり方を工夫したり環境を整えたりする時のヒントを得て欲しいということです。
【イラスト概要】
(1)「スーパーマーケットって広いなあ。ああおもしろい!」
(2)「レストランではどうしたら良いの?」
(3)「ハンバーガー、早く食べたい。まだですか!」
(4)先生が「今度、テストをします。」と言った。「えっ、何のテスト? 」
(5)教室の中で、皆がさわぐ声がうるさくてがまんができない。
先生が「まじめにしなさい!」と大きな声でどなった。
先生を怒らせるなんて、腹が立つ。
「静かにしろ~!」
(6)「黒板を見て!」と先生が言った。
「見たよ。あれ? 黒板の右下の日直の名前が消えかかっている。」
(7)「お家にまっすぐ帰りましょう。」と先生が言った。
「まっすぐ進んだら、田んぼに落ちてしまう。」
(8)「じっとしてなさい!」とお母さんが言った。
息は止めた。でも、心臓をじっと止めることはできない。
(9)「今日の宿題はノートに漢字を書くことです。」と先生が言った。
「そうか、書いてくるんだね。」
(10)チャイムが鳴ったから教室に帰った。
「あれ? 誰もいない。みんなで僕を仲間はずれにするなんてひどい!」
(11)「県名なんて簡単だ。あの子まちがえた、もっとちゃんとやれよ!」
(12)「あっ、またゲームオーバーになった! どうしてだ!」
(13)クイズの本を借りた。「答えがわかった。ここに書こう!」
(14)おじいちゃんのお葬式。「ねぇ、おばあちゃん、おばあちゃんはいつ死ぬの?」
(15)「のどがかわいた。おばさん、ジュースを出して! ケーキも食べたい!」
(友だちの家に遊びに行った時のルール その1)
(16)「ここには何が入っているのだろう、調べてみよう!」
(友だちの家に遊びに行った時のルール その2)
(17)電話連絡の仕方
(18)「お姉さんの名前は? 生年月日は? 電話番号は? 身長は? 体重は?」
町で会った知らない人に、何でも聞いて良いの?
(会話のルール その1)
(19)自分が話したいことは、だれにでもいつでもどこででも話して良いの?
(会話のルール その2)
(20)自分が話したいことは、どんどん話しても良いの?
(会話のルール その3)
(21)自分が質問したのに、その答えではなく質問が返ってきた。
どうしたら良いの?(会話のルール その4)
(22)「この虫の説明をしてあげるよ。」
*この商品は一般の方でもご購入いただけます。