特長
社会的欲求から問題点を浮き彫りにする
人間は、生理的欲求とともに、社会的生命体としての欲求を持っています。仲間外れになりたくない、対面を保ちたい、人に愛されたいなどの社会的欲求がそれです。BNT欲求診断検査は、これらの欲求を9つのカテゴリーに分け、その作用する場所を家庭、学校、社会の3場面に分けて欲求の実態を診断します。
問題行動のきっかけになる欲求不満を診断
欲求が不当に抑圧され、満たされる機会が与えられないと、欲求不満の現象が起き、心の中に強い緊張が生じます。すると、その緊張を解消し、心の平衡を保とうとする行動が生まれます。例えば、人から無視されると、ことさら人の注意を引こうとして愛情を求めようとします。これが拒絶されると、暴れたり反抗したりする行動があらわれます。緊張解消のための行動はこのように攻撃的になるか、あるいは退行的で代償によって一応解消させようとしますが、いずれも不適応行動といえ、さらに強い問題行動への誘因となります。
反対に欲求を全く示していない、全体として欲求度が低い場合は、欲求が充足され欲求不満ではないが、やる気がない、意欲が乏しいなどモチベーション不足のケースが考えられます。特に「達成の欲求」は学習意欲と大変関係の深いカテゴリーです。
9つの欲求からバランス良く診断
社会的欲求を「愛情」、「達成」、「所属と参加」、「独立」、「経済的安定」、「社会的承認」、「恐怖を避ける」、「罪を避ける」、「社会的見解」の9つに分け、さらに家庭・学校・社会の3つの環境と組み合わせ、それぞれの環境でどのような欲求が強いかを診断します。学校や家庭別に欲求不満の程度が診断でき、カウンセリングの資料として活用できます。
*この検査は手採点が可能です。コンピュータ採点の場合は、クラス一覧表と個票が作成されます。