特長
内面形成と行動傾向の両面から道徳的発達を診断
学校や日常生活で起こりうる葛藤場面を子どもにもわかりやすくイラストで表現し、道徳的行為の背景にある内面(内面形成)を把握します。また、具体的行動(ものを大切に使う、友達に親切にするなど)についても「いつも、よく、ときどき、ない」の4件法で測定し、普段、どの程度、道徳的行動が実現しているか(行動傾向)を把握します。
内面形成を4段階で診断
多くの研究データやコールバーグらの理論をもとに本検査が独自に設定した4つの内面形成水準から、道徳的行動の背景にある内面形成の発達状況を現わします。
Ⅰ欲求充足型
自分の欲求や満足の追及を主に考え、他者のことをあまり考えず、道徳的行動をとるかどうかも自分の利益と関係するタイプ
Ⅱ他者志向型
親や教師などの大人や友達にどう思われるかを気にして、その承認を得る、または不承認を
避けるような形で道徳的に行動したりしなかったりするタイプ。
Ⅲ規範遵守型
正邪善悪についての内面的基準がある程度でき、それに従って判断し行動するタイプ。ルール
を守れなければ、罪悪感を感じ、柔軟性に欠けることもある。
Ⅳ自律愛他型
行為が他者に与える結果について洞察でき、自分の中に作られた道徳的原理に従って判断
し、行動するタイプ。他人の幸福を考え、柔軟に融通性をもってルールを適用できる。
思いやり、自己確立、生活規範の3観点で診断
実験から得られた多くのデータの因子分析から道徳性を捉える観点として、「思いやり」、「自己確立」、「生活規範」の3因子を抽出し、内面形成、行動傾向それぞれについて観点別(因子別)に道徳性の発達度合いを見ることができます。
*この検査はコンピュータで採点処理され、クラス一覧表、個人票が作成されます。