特長
文章完成法検査「反応文の記号化」実現!
「文は人なり」と言われているように、文章完成法は、その人を理解するための最も有効な手段の一つであると考えている。
本書は、構成的文章完成法[K-SCT] の実用に供するための手引書である。その特色の第一は、被験者の対人関係に見られる特徴を把握することにある。人間関係に於けるポイントは、まさにここに存すると言えよう。
第二は、この検査にできるだけ客観性を付与するために、反応文の記号化を試みたことである。検査は名人芸であってはならず、普遍的なものでなければならない。この検査の適用領域は、かなり広範囲に利用できよう。
すなわち心理臨床の分野,精神医学はもとより各科の臨床,一般企業の精神健康管理・人間関係,さらに心理人類学,社会心理学等の領域に於ける診断,人格研究の道具として活用できる。(著者)
第1章 構成的文章完成法[K-SCT] の基本的構想
第2章 K-SCTの刺激文
第3章 検査の実施
第4章 反応文の記号化による分類
第5章 反応文に対する記号の実例
第6章 K-SCTの解釈とその標準値(参考値)
第7章 各種反応例とその記号化にもとづく解釈例
第8章 対人態度プロフィールの試み
第9章 症例研究
第10章 直観的・了解的解釈について