特長
日本ではじめての抽象語のみを刺激とした言語理解力検査です。
標準抽象語理解検査は、抽象語を用いて成人および小児における、軽度の言語理解障害を検出する目的で考案されました。(言語理解力が障害されているにもかかわらず、一般の失語症検査や言語発達検査では正常域の得点を示すため障害が検出できない障害者・児が少なくないため)
語反応を意味的誤りと音的誤りとに分類できるため、質的な分析ができる点と、聴覚的刺激と視覚的(文字)刺激間で比較できる点がこの検査の特徴です。特に軽度の言語理解障害等を検出するのに鋭敏です。
健常児の言語発達を測定するのにも、また難聴、言語発達遅滞、学習障害、自閉症、失語症、痴呆例にも適用できます。
SCTAW : The Standardized Comprehension Test of Abstract Words
検査手順
聴覚的理解力と視覚的理解力のうち、標準失語症検査(SLTA)、あるいはWAB失語症検査日本版(WAB)などの結果から、理解力低下がより大きいと考えられるモダリティから開始します。
本検査は、前半の32語について標準化されていますが、残り13語についても健常者のデータが示されているので、32語のみ実施をしてもよいですし、45語すべてを実施することも可能です。
【聴覚的理解力】
① 検者が目標語を読み上げ被験者に復唱を求める。
② 15秒以内に復唱が困難な場合は、復唱を打ち切る。
③ その後6枚の絵のうち目標語の意味の意味をもっとも適切に表していると考える絵を1枚のみ
選択するように求め、記録用紙の被検者が指差した箇所にレ点をつけます。
(制限時間は復唱後30秒)
【視覚的理解力】
① 漢字単語カードを呈示し音読を求める。
② 15秒以内に音読が困難な場合は、音読を打ち切る。
③ その後6枚の絵のうち目標語の意味をもっとも適切に表していると考える絵を、1枚のみ選択
するように求め、記録用紙の被検者が指差した箇所にレ点をつけます。
(制限時間は復唱後30秒)
【内容】
・標準抽象語理解力検査 A4変 90P
・検査マニュアル A4変 24P
・記録用紙 2部入
・単語カード 45枚