特長
「ベック抑うつ質問票」は世界的に最も広く使用されている自記式抑うつ評価尺度です。DSM-Ⅳの診断基準に沿って作成されており、過去2週間の状態について21項目の質問によって抑うつ症状の重症度を短時間で評価することができます。
★ 医療機関で患者の抑うつの程度を評価したり、治療の経過を観察したりする上でも、また、企
業の保健管理センターで従業員のメンタルヘルスを管理する上でも有効に活用できます。
★ 日本版は、質問項目の原版との等価性が確認され、一般集団、臨床集団における検証でも原
版とほぼ同様の結果が得られていますので、国際比較も可能です。
★ 実施は基本的には自己記入法ですが、視覚障害のある方や集中力の持続が困難な方につい
ては、検査者が口頭で読み上げて実施する事も可能です。
★ 各項目にはいくつかの文章があり、その中から今日を含む2週間の自分の気持ちに最も合って
いるものを選んでいきます。
<初版のBDI(BDI-IA)とBDI-Ⅱの相違点>
【質問項目の削除と追加】
「体重減少」「容貌の変化」「身体症状」「仕事の困難」が削除され、新たに「激越」「無価値感」「活力喪失」「集中困難」が追加されました。
【回答選択肢の修正】
「食欲」「睡眠」では、減少だけでなく増加についても評価できるよう変更されました。また、初版のBDIと比べ、多くの文章表現が改訂されました。
【症状の対象期間】
「過去1週間」からDSM-Ⅳの大うつ病性障害診断基準に従い、「今日を含めて2週間」に変更されました。